COLUMN

コラム

2023.03.15

簡易課税制度

  • 概要

中小事業者の納税負担を軽減できる制度として、「簡易課税制度」があります。

簡易課税制度とは、売上げに係る消費税額に基づき、仕入れに係る消費税額を計算する制度です。実際の課税仕入れ等の税額を計算する必要はなく、課税売上高のみから納付すべき消費税額を算出することができます。

対象としては、基準期間における課税売上高が5000万円以下の課税期間について、所轄税務署長に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した時に適用されます。

 

  • 計算方法

課税売上に係る消費税額から、売上に係る対価の返還等の金額に係る消費税額を控除した金額に、各事業区分に応じたみなし仕入率を乗じた金額が仕入控除金額(仕入に係る消費税額)となります。

 

事業区分

みなし仕入率

1種事業(卸売業)

90%

2種事業(小売業、農業・林業・漁業(飲食料品の譲渡に係る事業に限る))

80%

3種事業(農業・林業・漁業(飲食料品の譲渡に係る事業を除く)、鉱業、建設業、製造業、電気業、ガス業、熱供給業および水道業)

70%

4種事業(第1種事業、第2種事業、第3種事業、第5種事業および第6種事業以外の事業)

60%

5種事業(運輸通信業、金融業および保険業、サービス業(飲食店業に該当するものを除く))

50%

6種事業(不動産業)

40%

 

  • 注意事項

「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した場合でも、基準期間の課税売上高が5,000万円を超える場合、その期間については、簡易課税制度は適用できなくなります。

なお、上記の場合や、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下となり免税事業者となった場合であっても、その後の基準期間における課税売上高が1,000万円を超え5,000万円以下となったときには、その課税期間の初日の前日までに「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を提出している場合を除き、再び簡易課税制度が適用されます。

大阪の税理士 杉本会計事務所
大阪市東住吉区杭全3-4-4

業務部法人第二課 監査担当 藤田 真吾

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