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税務・会計
2025.02.18

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の改正

2025年の税制改正大綱において、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の制度変更が発表されました。大きな変更はなく、「①子育て世帯・若者夫婦世帯(※)の優遇措置の延長」と、「②新築住宅の床面積要件の緩和の延長」が改正の内容となります。

 

※子育て世帯は年齢19歳未満の扶養親族を有する者をいいます。若者夫婦世帯は、年齢40歳未満であって配偶者を

有する者、又は年齢40歳以上であって年齢40歳未満の配偶者を有する者をいいます。

 

  • 子育て世帯・若者夫婦世帯の優遇措置の延長

新築住宅について、2025年入居の場合も2024年入居の場合と同様に、子育て世帯・若者夫婦世帯を対象として借入限度額の引き上げが継続します(内容は下図の通り)。

 

借入限度額

2022-2023年入居

2024-2025年入居

一般の世帯

子育て等世帯

長期優良住宅・低炭素住宅

5,000万円

4,500万円

5,000万円

ZEH水準省エネ住宅

4,500万円

3,500万円

4,500万円

省エネ基準適合住宅

4,000万円

3,000万円

4,000万円

その他の住宅

3,000万円

 

その他住宅については注意が必要です。2024年以降入居の場合、省エネ基準を満たさない新築住宅は、住宅ローン控除の対象となりません(※)。省エネ基準に適合しているかどうかは、「建築住宅性能評価書」または「住宅性能証明書」で確認する必要があります。

 

20231231日までに建築確認を受ける住宅または登記簿上の建築日付が2024630日以前の住宅については、借入限度額2,000万円、控除期間10年間として住宅ローン控除が適用されます。

 

  • 新築住宅の床面積要件の緩和の延長

現行の床面積要件は50㎡以上ですが、40㎡以上を要件とする緩和措置について、建築確認の期限が20251231日まで延長されました(所得1000万円以下の場合)。より小規模な住宅でも住宅ローン控除が適用でき、単身者や小規模な世帯の方にとっても活用しやすい制度となっています。

 

住宅ローン控除は、住宅単位ではなく、適用対象者ごとに申請することができます。夫婦ともに対象者の場合、かなり大きな節税効果が期待されます。住宅の購入を検討される際は、住宅ローン控除についても考慮した上でライフプランを計画することをおすすめいたします。

法人第三課 古見 宥樹

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